杉の子作戦

　　　　　　（普段の作業所の風景）

東京・中野区の「第５杉の子作業所」から、地域との交流と取扱商品の販促のためのイベント「エコフェスティバル（2月27日）」参加の依頼が、あった。

作業所？ひょっとして障害者の？そんなの初めて！
何ができるんだろう？

困惑、のまま本番が迫ってくる・・・・焦る！

1ヶ月ほど前のこと、ボディクレイの卸し元の一つ「ぐらするーつ」の鈴木隆二さんから、卸し先の作業所でのイベントでワークショップが出来ないかという相談から、コトは始まった。

その日は、他には、バザー以外に、ワークショップは、「藍染め」実演だけだという。そもそもボディクレイの商品は、この作業所の入口横の駐車場に物販コーナーで、道行く人に売ってささやかな収入源のひとつとしているのだそうだ。他には、お茶とかアレッポのせっけんとか野菜とか・・・。

そんな場でワークショップをやるといっても、いつものような「ねんどの手浴」しか思いつかない。有料でやるのか？どうかも決めかねたまま、やる内容だけは決めて準備を進めざるを得なかった。でも、お互いが向き合い、手をやさしく握って粘土を塗りこみ、いくつかの精油を選んでたらし、3分間のあたたかな「手浴」ならよろこんでくれるだろう（か？）。とにかく「手浴」を通じて粘土の魅力を知ってもらえればラッキー、そう心に決めたのは、前の日の準備の荷作りをしているときだった・・・・・・。











朝、9時にスタッフ3人で車で到着。中に４０人ほどの人々、障害者は３０人くらい、職員や、家族のかたが１０人くらい。今日は第１から第５までの作業所の交流なので、順次、２~３０人くらいが訪ねて来るそうだ。１０時の開場を前に、自己紹介するが反応はいまいち・・・といううちに始まってしまった。


手浴用の洗面器は３個、手浴担当は、あやちゃんと、バイトの大石の２人。僕は、お湯の運搬や排水などを受け持ちながら、手浴をする障害者の背中を見ているうちに、すきを見て、お客の背中をマッサージすることにした。温かでなめらかな手浴に加えて、背後からもマッサージ、最後は、あやちゃんが、浴後の手のマッサージ！この間、ほとんど会話はない。しかし、終わって、ほとんどの方から「気持ちいい！」と喜ばれた。よかった、ほっとした。しかし、身障者は、ボディクレイにとっては、お客さまなのに、商品としてのアピールが、ほとんどできなかった、サンプルなどをしっかり手渡せば保護者の方にも伝わって、後日の購買に結びついたかもしれなかったが・・・。

2週間後、5通の感想文が送られてきた。そのなかに、読みにくい字だが、「こんなことは、はじめて、なので　すこしふあんでした。すこしたのしくもありました。またらい年もやってもいいかなあって思っております。」・・・

バザーで売られていたボディクレイのこの日の売上げは、残念ながら数個だった。しかし、次の機会には、こだわりのあるモノ、「エコな雑貨」だからこそ、障害者に向けて、もっと深く届けていきたいと思う。

ボディクレイ手塚